【レビュー】クーパーズ オリジナル・ペールエール|オーストラリアの伝統が生んだ香り高いクラフトビール
クラフトビールファンなら一度は耳にしたことがある「クーパーズ・ブリュワリー(Coopers Brewery)」。南オーストラリア州アデレードで1862年に創業した、オーストラリアを代表する老舗クラフトブルワリーです。
今回は、同社の看板商品「クーパーズ オリジナル・ペールエール(Coopers Original Pale Ale)」を実際に飲んでレビューしてみました。
長年にわたり愛され続けている理由や味わいの特徴を、外観・香りと味わい・おすすめの飲み方・おすすめしたい人の観点から詳しく紹介します。

1.外観:淡い黄金色と自然な濁りが美しいボトムファーメントの証
グラスに注ぐと、やや濁りを帯びた淡いゴールド。フィルターを通さない「瓶内二次発酵(カン発酵)」スタイルのため、自然な酵母のにごりが見られます。
泡立ちはきめ細かく、厚すぎず薄すぎずのクリーミーな層。時間とともにゆっくりと落ち着き、香りを逃さず包み込む印象です。
この自然なにごりこそ、クーパーズの伝統の証。缶を軽く逆さにしてから注ぐことで、酵母が均一に混ざり、よりフルボディな味わいを楽しめます。
2.香りと味わい:柑橘とモルトの絶妙なバランスが織りなす深み
香りを感じてまず驚くのは、爽やかなホップのアロマ。ライムやグレープフルーツを思わせる柑橘系のフレッシュな香りが立ち上がります。
そこに、ほのかな麦芽の甘みと酵母由来の香ばしさが加わり、奥行きのある香りに仕上がっています。
口に含むと、最初にホップの苦味と柑橘の爽快感が広がり、その後にモルトの柔らかなコクが追いかけてきます。
アルコール度数は4.5%と控えめで、軽やかさの中にもしっかりとした旨みがあり、後味はクリーン。飲み飽きない完成度の高さを感じます。
酵母が生きているため、味わいにはほんのりとした酸味や深みがあり、自然発酵ビールらしい複雑な余韻を楽しめます。

3.おすすめの飲み方:軽く冷やして“逆さ注ぎ”で酵母を混ぜて
クーパーズ・ペールエールを美味しく味わうコツは、飲む前のひと工夫。
缶底に酵母が沈殿しているため、開ける前に缶をゆっくりと逆さにして2〜3回ほど転がします。こうすることで、酵母が均一に混ざり、旨みが最大限に引き出されます。
温度は5〜8℃ほどがおすすめ。冷やしすぎると香りが閉じてしまうため、やや高めの温度で香りを楽しむのがベストです。
ペアリングは、グリルチキンやフィッシュ&チップス、ハンバーガーなど、オーストラリアらしいカジュアルフードとの相性が抜群。柑橘の爽快感が油っこさをすっきりと流してくれます。
4.おすすめしたい人:クラフトビール初心者にもぴったりの一本
クーパーズ・オリジナル・ペールエールは、クラフトビールに興味を持ちはじめた方に特におすすめ。IPAのような強い苦味やアルトビールのような濃厚さがなく、フルーティーで軽快な飲み口なので、ビールが得意でない方にも飲みやすいです。
一方で、自然発酵による酵母の風味や奥深いコクも楽しめるため、ビール通の方にも満足できる味わい。まさに“すべてのビールファンに寄り添う”クラフトビールといえるでしょう。
5.原材料等
原材料:麦芽、ホップ、糖類
アルコール分:4.5%
原産国:オーストラリア
生産:COOPERS BREWERY
6.どこで買えるか?
いつもあるわけでないようですが、私はやまやで買いました。通販では以下で売っています。
楽天市場:クーパーズセット
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アマゾン:クーパーズセット
7.まとめ:オーストラリアのクラフト文化を象徴する伝統の味
クーパーズ・オリジナル・ペールエールは、150年以上の歴史を持つオーストラリア最古の家族経営ブルワリーが生み出す逸品です。
無添加・無濾過のナチュラルな造りにこだわり、酵母が生きたまま缶の中に残ることで、深みのある味わいが生まれます。
・フレッシュな柑橘の香り
・ほどよい苦味とモルトの旨み
・自然発酵によるまろやかで奥行きある口当たり
この3つが絶妙に調和した一本です。
日常の食事にも、休日のゆったりとした時間にもぴったり。特に、夏の夕暮れに屋外で楽しむと、南半球の風を感じるような心地よさが広がります。
8.総評(レビューまとめ)
項目評価
香り★★★★★(フルーティーで爽やか)
苦味★★★☆☆(ほどよいバランス)
コク★★★★☆(酵母の旨みが豊か)
後味★★★★★(クリーンで心地よい余韻)
飲みやすさ★★★★★(初心者にも最適)
クーパーズのペールエールは、オーストラリアのクラフトビール文化を象徴する1本。
“自然体でうまい”という言葉がぴったりの、伝統と個性が融合したビールです。
クラフトビールをこれから楽しみたい方、または王道のペールエールを探している方には、ぜひ一度味わってほしい名品です。
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